前回は、労務とメンタルの視点から、経営・組織におけるリスク回避のためのPDCAのP(計画)として、労務監査等の各種監査の実施を推奨しました。
外部機関への委託、社内監査問わず、計画で社内の問題点を抽出したら、次のステップへ移ります。
【対策チームの発足】
✔安全衛生委員会
Do(実行)のフェーズでは、洗い出された問題点の改善を行うための実行部隊が必要になってきます。その名も「安全衛生委員会」です。
社内の人員だけでなく、社外から専門家を召喚し、構成員の一員になってもらいます。
EAP制度とは
さて、「安全衛生委員会」を発足し、何をしてもらうか。皆さんは「EAP制度」というものをご存じでしょうか?
EAP制度(Employee Assistance Program)とは、従業員のメンタルヘルスケアを目的とした「従業員支援プログラム」のことです。アルコールや薬物依存症により仕事に重大な支障をきたす労働者が増えたアメリカで、1960年代に生まれ、発展してきた制度で、1980年代には「事業場外資源によるヘルスケア」として日本にも浸透してきました。
従業員に対するメンタルヘルス対策としての位置づけが大きいEAP制度ですが、計画・分析・教育・対策という一連の流れの中で取組がシステム化された問題へのアプローチ方法は、個人のみならず組織改善にも役立ちます。
職場での人間関係やプライベートな問題により、組織や個人のパフォーマンスに及ぼす損失リスクに対するマネジメントとしてはもちろん、EAP制度によって受けられる恩恵は図り知れません。
◆生産性の低下を防ぐ
◆職員のスキル向上
◆組織内のトラブル減少
◆離職予防
◆人員コストの削減
上記以外にもたくさんの副次的な効果が得られる制度です。
次回は、EAP制度を最大限利用するための実施のコツや具体的な内容など、一歩踏み込んだ形で解説していきます。
弊社では、経営リスクを回避するため、また、貴重な人的資源の確保のためのプログラムをご用意しております。独自メソッドで開発し、性格診断のような形で、適職や精神病質者の傾向にある人を発見でき、ご好評をいただいております。
リスク管理として取り入れたい、興味があるという方は、ぜひお問い合わせフォームよりご連絡ください。
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